世界で最も「歯」の多い生き物
- 世界で最も「歯」の多い生き物は「カタツムリ」
- 実は 2 万本ほどの「歯」を持っている
- 生涯に数万本もの歯を捨てる生き物もいる
「でんでんむしむし かたつむり」の歌でもお馴染みの「カタツムリ」ですが、実は世界で最も「歯」の多い生き物なのだそうです。
あの軟体動物のどこにそんなに大量の歯があるのか、簡単に紹介しましょう。
カタツムリの「歯」は舌にびっしり
「カタツムリ」って、実は陸に棲む巻貝の通称であって、オナジマイマイ科やニッポンマイマイ科などの生き物をひとまとめに「カタツムリ」と読んでいます。
他にも、「でんでんむし」や「マイマイ」と呼んだり、漢字では「蝸牛」と書いたりもします。
そんな「カタツムリ」なんですが、人間や他の動物のように口の内側に並んだ状態ではなく、「舌」の上にヤスリのようなものがびっしりと並んでいます。
これを、「歯舌(しぜつ)」と呼びます。
この「歯舌」が、カタツムリには 2 万本以上はあると言われています。
参考画像:https://kids.gakken.co.jp/box/nazenani/pdf/01_doubutu/X1020203.pdf
まあ、思い描いていたような「歯」とはちょっと違うかもしれませんけどね。
コンクリートをも砕くほど硬い「歯舌」
雨の日などに、コンクリートにへばりついている「カタツムリ」を見かけたことがある人は多いのではないでしょうか。
実はあの時、食事中の可能性もあるんです。
というのも、殻の栄養のために炭酸カルシウムを求めてコンクリートをそのまま食べていることもあるんだとか。
もちろんその時に歯も砕けてしまうらしいのですが、それでもまた永久的に生えてくるので問題ないそうです。
生涯に数何万本もの歯を捨てる生き物もいる
常に 2 万本もの「歯」を持っているカタツムリもすごいですが、実は生涯で何万本もの「歯」を捨てているかもしれない生き物がいます。
それは、「サメ」。
「サメ」は、毎週のように「歯」を丸っと入れ替える生き物なんです。
人間からするとどういうことなのか意味が分かりませんが、今ある「歯」の内側から、毎週のように新しい「歯」がベルトコンベア式にやってくるようになっています。
「ホホジロザメ」を例にすると、
- 上あご左 13 本
- 上あご右 13 本
- 下あご左 11 本
- 下あご右 11 本
「歯」が生えているそうです。
もし「ホホジロザメ」が 20 年生きたとして、毎週の歯が生え変わっていたとしたらこうなります。
「ホホジロザメ」が 20 年生きた場合
48 本 × 52 週 × 20 = 49,920 本
ということになります。
ただ天敵がいないと言われている「ホホジロザメ」の寿命は 75 年程度と言われているので、10 万本以上は軽く捨てているのかもしれませんね。
参考:https://wired.jp/2019/05/21/the-great-white-shark-genome/